設計提案事例
2色成形による異材質の一体化
Before
ABS/エラストマーを形状により一体化
類似相当品(前モデル品)でABS/エラストマーの成形体を他社から購入されていましたが、その成形体はABSとエラストマーは融着しておらず、形状で一体化する構造になっていました。
新デザインは融着しない材料では成立しないデザインとなっていたため、前モデル納入業者にその相談をしたところ、良い提案を受けられず、お困りの状況でした。
「2色成形」で弊社のHPを御覧いただき、ご相談を頂きました。
After
素材選定・試作品による実物評価を実施
新デザインでは、形状による一体化が難しいため、ABS/エラストマーを2色成形による融着で製造する必要がありました。
ABS素材とエラストマー素材の融着に関する2つの課題に対して提案を実施いたしました。
課題①
エラストマー素材について、ABS素材に融着可能材材料の選定
提案①
4種類の材料グレードを選定いたしました。
課題②
ABS/エラストマーの融着性の評価が必要
提案②
弊社の評価用の試作型で、ABSと選定エラストマーの試作を実施。
弊社で融着性、加工性、コストなどマトリクスをまとめて、顧客へ提案を行いました。
選定材料の評価用2色成形体を見て・触って頂くことで、新モデル製作前に、エラストマーの触感を感じ取っていただき、新デザインの設計が決めやすくなったとお喜びいただきました。
【Point】
複数グレードからの選定と、評価用の2色型を用いることで、融着性の確かな確認と、実物を用いた評価を実施することが出来ました。
・エラストマー材料選定
エラストマー素材の2色成形を経験してきているので、選定することができた。
・試作評価
評価用の2色型を保有しており、材料試作ができたことがよかった。
・量産を視野に入れた材料選定
弊社においては量産成形(生産性、加工性)を想定した材料試作を行ったことで、量産時を想定した評価を実施いただくことができた。
・量産へのスムーズな移行
量産生産おいて、エラストマー部において特殊ゲートであったが、試作していたことで、金型の改造、修正などが少なく、量産生産へのスムーズに移行できた。