設計提案事例
融着性の無い樹脂の2色成形について
Before
組立工数、部品管理工数がかかる
ご相談いただいた製品は産業機械のエアコン吹き出し口に使用されるルーバーでした。風向を変える羽の部品と本体の組立工数や部品の管理工数がかかっており、お客様は合理化できないかご検討されていました。
2色成形のメリットは異材を融着させて一体成型が可能な点ですが、製品の特性や用途によってはあえて融着性がない材料を選定し、2色成形による一体化を実施する場合がございます。
その場合、融着性がない材料で2色成形による一体化する必要があるため通常の2色成形よりも素材や形状検討が難しくなります。
After
2色成形で組立工数、部品管理工数の削減
融着性の無い異材を一体化させるためには、設計形状ではがれにくい構造を設計することが重要です。
素材同士の融着性はありませんが、構造を工夫することで成形時は一体化された2色成形品の製造が可能です。
このような製品は、後工程で一体化を剥がし、それぞれの部品を可動部として使用する場合が多くございます。
当社の2色成形工法でいくと、型内組立工法がこれに相当します。
摺動を有するヒンジ機構部位において、融着しない材料を選定することで、これを実現いたします。
今回のご相談いただきました製品においても、本機構を採用することで当初ご相談いただいた部品組立工数と管理工数の削減が実現でき、合理化をすることができました。
【Point】
設計形状を工夫して一体化が可能な設計を検討。