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2色成形の材料組み合わせと相性

2色成形は、異なる2種類の材料(樹脂や色)を組み合わせて製品を作る技術です。様々な材料を組み合わせることで単色成形では得られない機能性やデザインの付与、コスト削減などメリットがあります。ここでは、2色成形において気を付けなければならない「材料の組み合わせと相性・密着性」について説明いたします。

材料の組み合わせと相性

2色成形において、材料同士の相性と密着性は重要なポイントになります。材料の組み合わせにより密着性が低い場合剥離してしまう可能性があります。「化学的性質から見た組み合わせ、相性」「材料硬度から見た組み合わせ、相性」の観点から材料の組み合わせについて解説します。

化学的性質から見た相性

同材質

同材質の材料同士の組み合わせは最も融着する可能性が高い素材の組み合わせです。同材質の組み合わせとしては色違いの組み合わせで意匠性や視覚性を高めた用途があります。また、同材質で異なる部品を組み立てている場合に2色成形に切り替えることで、組立工数の削減や部品管理工数の削減を行うことができ、製品のコストダウンに繋げることが考えられます。

<同材質を用いた製作事例>

・アミューズメント部品

異材質

異材質同士の材料の組み合わせには注意が必要です。融着性に関してはその材質のもつ極性や融点などの性質によって変わります。2色成形が可能かどうか、事前にトライやテストを行い、確認を実施することが非常に重要となります。また材料同士が融着する場合でも、材料同士の融点の差によっては先に射出し成形した部分を2次材が融かしてしまうことがあるため、材料の射出する順番、ゲート位置や形状などを工夫することが必要となります。

異材質を組み合わせることにより、シール性を持たせたりグリップ性といった機能性を付与することが可能です。また、シボ加工を施した1次材の上にクリア層になる2次材を重ねることで奥行きを持った高級感のある外観を持たせたり、軟質の2次材を使用することでステッチ表現やシボ表現でデザイン性を持たせ、外観の向上を図ることも可能です。

<異材質を用いた製作事例>

など

材質硬度から見た組み合わせ、相性

〇硬質×硬質

樹脂射出成形は、その工法の特性上樹脂成形時の材料の硬度を加味したうえで金型の設計を実施する必要があります。

硬質同士は金型設計をする上で最も簡単な組み合わせになりますが、2種類の材料の収縮率の違いがあれば、収縮率の大きい材料側に小さい側の材料が引っ張られることにより、変形やそりが発生する場合があるため形状や金型構造に工夫が必要になります。

<硬質×硬質の製作事例>

〇硬質×軟質

硬質プラスチックに熱可塑性エラストマー(TPE)を組み合わせたものです。代表的なものにPPとオレフィン系TPEの組み合わせなどがあります。TPEは冷却されても硬度が柔らかいため硬質プラスチックに対してバリとなるなど、金型設計上の配慮が必要です。当社ではPPとオレフィン系TPE、PAとTPE、ABSとエステル系TPEなど、硬質と軟質の組み合わせの2色成形に多数実績がございます。

<硬質×軟質の製作事例>

〇軟質×軟質

TPE同士の組み合わせで、応用例としては比較的少ないと思いますが、2色成形は1色目の材料を金型のようにして、2色目を射出するため、1色目の硬度が低いことによって、難易度はあがります。材質硬度や金型設計に配慮が必要です。

材料の組み合わせと相性の表

材料の組み合わせと相性について、当社の知見を表にまとめたものを掲載しています。

当社では、表では記載のない材料についても材料の組み合わせの検証を行うことが可能です。当社保有の「デザインプレート」と呼んでいる試作金型により100×100サイズの試作プレートを製作し材料の融着度を確認することが可能です。また入れ子の改造をすることにより、デザイン性の確認をすることも可能となっております。試作についてのお問い合わせも承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

2色成形では材料の組み合わせによって得られるデザイン性、機能性、材料同士の融着度や形状の制限など様々な可能性がございます。当社はこれら材料の組み合わせに関して多くのノウハウを保有しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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