技術情報
2色成形とは?種類、メリット、製品事例をご紹介!
- 成形

自動車から家電製品、身の回りの日用品まで、様々な製品に使用されている樹脂製品ですが、その製造方法は射出成形、押出成形など数多くあります。今回は、樹脂射出成形の中でも「2色成形」についてご紹介いたします。
2色成形とは?
2色成形とは、異なるプラスチックやエラストマーを一度に成形し一体化する技術で、デザイン性や機能性を付与し、コスト削減にも寄与する工法です。
樹脂素材を専用の装置で成形する樹脂射出成形において、1つのサイクルの中で異なるノズル、シリンダーから2種類の材料を射出します。2種類の材料とは異なる材料の場合や、同じ材料で色違いの場合もあります。

2色成形の工法には上の図のような2つの金型を使用して回転しながら2種類の材料を成形する方法や、金型アクションによりキャビティを変える方法など様々な工法があります。大型2色成形.comでは様々な成形工法や、当社保有の成形機についてご紹介しております。
2色成形では、異なる材料を正確に配置・成形することが重要であり、専用の射出成形機や専門的な設計が必要です。2色成形で高品質な製品を成形するためには高い技術力とノウハウが必要となります。
2色成形における材料の組み合わせ、相性
2色成形では様々な材料の組み合わせパターンがあります。また、基本的に2種類の材料が成形工程において、融着することを前提としているために樹脂同士に相性があるため、材料の組み合わせについては配慮が必要です。
今回は「化学的性質から見た組み合わせ、相性」と「材料硬度から見た組み合わせ、相性」についてご説明いたします。
化学的性質から見た組み合わせ、相性
〇同材質
基本的に同材質の材料同士の組み合わせは最も融着性が高いです。同材質の組み合わせとしては色違いの組み合わせで意匠性や視覚性を高めた用途があります。
<用途>
・アミューズメント部品
〇異材質
異材質同士の材料の組み合わせには注意が必要です。融着性に関してはその材質のもつ極性や融点などの性質によって変わります。2色成形が可能かどうか、事前にトライやテストを行い、確認を実施することが非常に重要となります。
<用途>
材質硬度から見た組み合わせ、相性
〇硬質×硬質
樹脂射出成形は、その工法の特性上樹脂成形時の材料の硬度を加味したうえで金型の設計を実施する必要があります。
硬質同士は金型設計をする上で最も簡単な組み合わせになりますが、2種類の材料の収縮率の違いがあれば、変形、そりなどの考慮が必要です。
<用途>
〇硬質×軟質
硬質プラスチックに熱可塑性エラストマー(TPE)を組み合わせたものです。代表的なものにPPとスチレン系TPEの組み合わせなどがあります。TPEは冷却されても硬度が柔らかいため硬質プラスチックに対してバリとなるなど、金型設計上の配慮が必要です。
<用途>
〇軟質×軟質
TPE同士の組み合わせで、応用例としては比較的少ないと思いますが、2色成形は1色目の材料を金型のようにして、2色目を射出するため、1色目の硬度が低いことによって、難易度はあがります。材質硬度や金型設計に配慮が必要です。
また、記載のない材料の組み合わせに関しては、当社でテストを実施することも可能ですので、お気軽にご相談ください。
2色成形の種類
2色成形の工法には、2つの金型を使用して回転しながら2種類の材料を成形する方法や、金型アクションによりキャビティを変える方法など様々な工法があります。ここでは、大型2色成形.comで対応可能な様々な2色成形工法を紹介いたします。
大型2色成形
大型の部品を2色成形で成形する技術です。
コアバック成形
コアバック成形とは、成形過程で金型の一部をスライドさせたりバックさせることで、異なる2種類の材料を同一の成形品内に効果的に配置・成形する技術です。
この技術は、金型の一部を移動させることで製品の特性を最大限に引き出し、材料の効率的な利用や製品性能の向上を図ることができます。
回転2色成形
キャビティの異なる2つの金型を用いて、これらを1サイクルで繰り返し行う成形工法となります。
サンドイッチ成形
サンドイッチ成形専用の成形機により、異材質を同時に射出することで、スキン層/コア層の構造体を造ることができる成形技術です。
2色成形のメリット
2色成形は単に2種類の材質を組み合わせるだけでなく、その性質を生かして様々な価値を生み出します。

デザイン性アップ
2色成形は積層成形が可能で、意匠面(外観)に加飾することで見栄えや質感を良くし、高級感を演出することができます。例えば、色違いの組み合わせによりデザイン性の追加や、本物の糸のようなステッチ表現が可能です。
機能性アップ
硬質プラスチックと熱可塑性エラストマー(TPE)の組み合わせでシール性や滑り止め、防振性などを付与します。
コスト削減
防音・防水のために樹脂製品にスポンジやパッキンを組み付ける工程がありますが、これを2色成形により、硬質×軟質を組み合わせて一体成形することで、アッセンブリ工程や部品点数が削減され、在庫管理や横持ち管理などを減らすことが可能です。また、機械生産により製品品質のバラツキを抑えることも可能です。
大型2色成形. comが提供する2色成形の特徴とは?
型締め力~800tの2色成形機で大型2色成形加工に対応
1000mm級の大型2色成形加工部品をお探しなら、大型2色成形.comの角一化成株式会社にご相談ください。
大型部品の樹脂成形には、製品サイズに応じた高い型締め力を持つ成形機が不可欠です。単色成形では数千トン級の成形機を持つ企業も多いですが、2色成形となると800トン級を保有する企業は稀です。
当社は800トン級の2色成形機を筆頭に、大型2色成形専用機を20台以上保有しています。そのため、1000mm級の大型2色成形加工部品にも、形状によっては対応可能です。長年の実績で培ったノウハウを活かし、大型部品でも高品質・低コスト・短納期を実現いたします。
2色成形品の金型設計~射出成形、組立・検査まで一貫対応
大型2色成形.comでは、金型設計・製造から射出成形、そしてアッセンブリまでを一貫して承っております。
当社の強みは、金型設計時に実施する流動解析です。ゲート位置解析、ヒケ変位解析、冷却解析、反り変形解析、繊維配向解析など、多角的な解析を通して成形時に起こりうる不良リスクを事前に予測。金型設計の段階で対策を施したり、製品形状を修正したりすることで、不良品の発生を未然に防ぎます。
さらに、社内でのアッセンブリまでの一貫体制により、リードタイムの短縮を実現。全体工程を俯瞰した設計内容の見直しやご提案も柔軟に行うことが可能です。
2色成形加工のプロによるQCDを向上させる設計・開発提案
世の中には数万種類もの樹脂が存在し、用途や環境に最適なものを選ぶのは至難の業です。
そこで当社では、お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、QCD向上に貢献できるよう、材料提案、工法転換、形状変更など、様々な角度から最適なご提案をさせていただきます。
「2色成形加工を採用したいが、材料の融着が不安」「形状的に難しい部分の成形性を事前に確認したい」といったご要望にも、柔軟に対応いたします。 当社保有の試作型「デザインプレート」を活用することで、本型を起こす前にプレート形状で融着性や形状をご確認いただけます。
私たちは、ただ依頼通りに製品を製造するのではなく、お客様の期待を上回る製品を提供することに情熱を注いでいます。
製品事例をご紹介
オーナメントパネル

製品の特長
本製品は長さ450㎜の自動車用オートメントパネルです。
車両取り付け側の1次材が意匠面材料の2次材に溶かされることなく、
成形されるように材料および工法設計をしています。
エアスポイラー

製品の特長
本製品は自動車業界のエアスポイラーです。
剛性が必要な車両取り付け側はPP、
物が滑りにくいように車両下面の保護材としてTPOで2色成形しました。
当社では長さ750mmの本製品のように、長尺部品の製造を得意としています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では2色成形に関して、材料の組み合わせと相性、メリット、当社の製品事例をご紹介いたしました。
角一化成は、2色成形技術に特化したプラスチック成形メーカーとして、幅広い業界のお客様に高品質な製品を提供しています。
当社では21台の成形機を保有し、特に大型2色成形機のラインアップが充実しています。しかし、高い寸法精度が求められる小型2色成形部品にも対応しております。圧倒的な生産力とQCDに優れた製品をご提供いたします。
月産500個~10万個まで幅広く対応しておりますので、2色成形に関してご相談がございましたら遠慮なくお問い合わせください。

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