樹脂流動解析（CAE）とは

樹脂流動解析とは、樹脂を溶かして金型に流し込む際の動きをシミュレーションし、樹脂がどのように流れ、冷えて固まるかを目に見えない部分を可視化し事前に予測することができます。これにより、成形工程で発生する不良の原因を予測し、事前に対策を講じることができます。

樹脂流動解析（CAE）で何ができる？

以下に主な解析を説明します。

①流動解析

樹脂がどのように流れるか可視化し、成形不良の原因となるウェルドライン、エアートラップ、ショートショットなどの発生を予測することができます。

②ゲート位置解析

流動バランスが適切なゲート位置を算出します。ゲート数や型割り方向を指示することで、充填バランスを考慮したゲート位置を算出できます。

③ひけ変位解析

成形後の収縮に起こるひけ変位を予測します。

④反り解析

成形後の収縮による反り変形挙動を予測します。

2色成形と樹脂流動解析

2色成形は、2種類の異なる樹脂を用いて1つの製品を成形する技術であり、多くの製品で複雑なデザインや機能性を実現するために利用されています。しかし、この成形方法には特有の課題も存在します。その一つが、積層構造体の製品における「反り変形」です。

反り変形の原因

2色成形では、積層構造体の1次材と2次材がそれぞれ異なる特性（収縮率など）を持つため、製品に変形が生じることがあります。

樹脂流動解析の活用

当社では、樹脂流動解析ソフト（使用ソフト：Moldex3D）を活用した受託流動解析サービスを提供しており、プラスチックのものづくりにおける製品設計・開発や製造現場でのトラブル対策をサポートしています。CAE解析を活用し、高品質なものづくりを支援します。

受託流動解析のご案内

2色成形で樹脂流動解析を使用した具体例

下記は樹脂流動解析を活用した具体例をご紹介します。

技術提案事例その1：2色成形の反り対策

技術提案事例その2：樹脂流れ（樹脂融け）とその改善

まとめ

角一化成では、２色成形技術と樹脂流動解析（CAE）を駆使して、高品質な製品づくりを実現しています。樹脂成形品の設計時や製造前に樹脂流動解析を用いることで、問題を事前に予測し、最適な成形条件を導き出すことができます。2色成形で困りごとがございましたら、ぜひ当社にお問い合わせください。

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