PPとは？

ポリプロピレン（PP）は、プロピレンを原料とする合成樹脂で、軽量かつ耐熱性や耐薬品性に優れています。日用品から産業用途まで幅広く使用されており、特に食品容器、自動車部品、医療機器、繊維製品などに利用されています。その加工の容易さやコストの低さから、プラスチックの中でも重要な位置を占めており、２色成形においても採用されることの多い材料です。

PPの特徴

PPの主な特徴について説明します。

耐熱性

PPは汎用プラスチックの中でも比較的耐熱性の高い材料となっており、食品容器等でも採用されることの多い材料です。

耐薬品性

PPは酸やアルカリに強く優れた耐薬品性を示しますが、一方で有機溶剤には弱い素材です。

機械的特性

PPは機械的特性に優れた素材で高強度、高剛性な素材です。そのため耐衝撃性や耐摩耗性いためキズがつきにくく、外観部品などでも使用されます。

PPの用途

PPはその優れた特性から、幅広い用途に使用されています。自動車部品、家電部品、家庭用品のケースや雑貨、玩具など、身近な製品に活用されています。

2色成形でPPを使用した具体例

2色成形は、2種類の異なる色や材料を使用して成形する技術です。PPは2色成形で高い融着性を示す素材が少なく、硬質樹脂であればPP、軟質樹脂であればTPOに限定されます。下記はPPを利用した２色成形の具体例を素材の組み合わせ別でご紹介します。

PP×TPO

自動車部品のメーターフード

取付部は1次材として硬質のPPを採用し、2次側の意匠面にTPOを使用しています。意匠面にシボを施しレザー調にし、また疑似ステッチを表現することでまるで布、皮のような質感、触感を表現しました。

掃除機用タイヤ

取付側の内径部はPP、床と接する外径部にはTPOを選定しました。エラストマーのTPOを採用することで床と接触することによる傷の防止や移動時の騒音防止に繋げることができました。

まとめ

PPはその優れた特性から、幅広い製品に使用されています。特に2色成形の技術を組み合わせることで、より多彩なデザインや機能性を持つ製品を開発することが可能です。2色成形部品でお困りのお客様は、お気軽に当社にご相談ください。

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