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2色成形でリサイクル材、リペレット材を使用して環境対応!

  • 成形

当社でも力を入れて取り組んでいる2色成形を用いた環境対策についてご紹介させていただきます。SDGsやESGなど環境に配慮した経営が求められたり、海外の自動車市場で一定のリサイクル材の使用が義務付けられている昨今において、2色成形を用いて環境対策にアプローチが可能です。

背景

CO2排出削減に向けた環境活動の一環として製品(回収)から資源循環ものづくりが求められています。プラスチックは熱可塑性であり、その製品を回収粉砕してリペレット材(リサイクル材)として使用することが可能です。

課題

リペレット材の使用制限を受ける3つの問題

回収粉砕する過程で不純物を除去する必要がありますが、その工程にはコストがかかり、かつ完全には除去しきれない不純物も残ることがあります。 また一般的には長期間成形品として、色々な環境下に晒された製品もあり、材料としての性能がバージン材と比較して、劣化していることが多くあります。そのため、リペレット材の使用の制限を受けることになり、世の中の資源循環が進まないことが課題です。

環境課題に応える2色成形

2色成形は積層成形が可能で、パネルやカバーなどの意匠部品にはバージン材を使用し、見えない部分にはリペレット材を用いることで、リペレット材のデメリットを補いながら高品質な製品を実現できます。

リサイクル性

2色成形ではバージン材とリサイクル材を組み合わせて使用することが可能です。これにより、製品の見た目には高品質なバージン材を使い、見えない部分にはリサイクル材を活用して環境への負担を軽減します。また、異なる材料を一体化して成形できるため、リサイクル性が向上し、廃棄物の削減にもつながります。環境に配慮したこの技術は、持続可能な社会の実現に貢献します。

品質安定性

2色成形では、同じ金型で一度に工程を完了するため、部品間の品質のバラツキが少なくなります。従来の工程では別々に成形した部品を組み立てる必要がありましたが、2色成形なら一体成形が可能なため、寸法精度や外観の品質が安定します。その結果、不良品が減少し、製造段階での廃棄を最小限に抑えることができるため、環境にやさしいものづくりが実現できます。

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まとめ

2色成形は環境への負荷を低減しながら高品質な製品づくりを実現できる技術と言えます。サスティナビリティの実現に向けた重要課題の一つである、カーボンニュートラルに向けた効果事例をご紹介いたしました。2色成形を用いた環境対策にご興味のあるお客様は、お気軽にお問い合わせください。

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